[CentOS6][Cacti] 閾値チェック&メール通知プラグイン


Create: 2013/01/20
LastUpdate: 2013/01/23
[ メニューに戻る ]

ここでは、閾値をチェックし、閾値を越えた場合にメールで通知する機能を Cacti に追加してみます。
"thold" と "setttings" の2つのプラグイン" をCactiに導入します。
Cactiのインストール」で作成した環境を前提とします。

1.プラグインのダウンロード


Cacti Plugins のダウンロードサイト から、"settings" と "thold" の2つをダウンロードします。
# cd /tmp
# wget http://docs.cacti.net/_media/plugin:thold-v0.4.9-3.tgz
# wget http://docs.cacti.net/_media/plugin:settings-v0.71-1.tgz

2.プラグインの設置


上記1で取得したアーカイブを解凍して、Cacti のプラグイン格納用ディレクトリに設置します。ディレクトリ、ファイルの所有者は、WEBサーバの実行ユーザと同じ apache にしておきます。
# cd /var/www/cacti/
# mkdir -p plugins
# cd plugins
# gzip -dc /tmp/plugin:settings-v0.71-1.tgz | tar xvf -
# gzip -dc /tmp/plugin:thold-v0.4.9-3.tgz | tar xvf -
# chown -R apache.apache .
# ls -l
合計 8
drwxr-xr-x 3 apache apache 4096  9月 25 22:45 2011 settings
drwxr-xr-x 5 apache apache 4096 11月 13 03:29 2011 thold 

3.Cacti の設定


ブラウザで Cacti のページを開いて、thold プラグインの設定を行います。

3.1.プラグインの有効化


プラグインを使えるように有効化します。
[console]→[Plugin Management]をクリックすると、下図のページが表示されます。
上記2で設置した2つのプラグインが表示され、[Status]が "Not Installed" になっているので、これを "Active" にします。
赤枠で示した、[Actions] のアイコンをクリックします。



下図のように、表示が変わったら、緑色のアイコンをクリックします。



下図のような表示に変わり、[Status]が "Active" になればOKです。



3.2.メール設定


監視結果のメールを送信する宛先や、使用するSMTPサーバなど、メール関連の設定を行います。
[console]→[Settings]→[Mail/DNS]をクリックすると、下図のページが表示されます。
以下のように入力して、[Save]ボタンをクリックします。
  • Emailing Options
    • [Test Email] ・・・ テスト用メールの宛先アドレスを入力する
    • [From Email Address] ・・・ メール送信元のアドレスを入力する
    • [From Name] ・・・ メール送信元の名前を入力する
  • SMTP Options
    • [SMTP Hostname] ・・・ SMTPサーバのIPアドレス または FQDNを入力する
    • [SMTP Username] ・・・ SMTPサーバの認証が必要な場合は、ユーザ名を入力を入力する
    • [SMTP Password] ・・・ SMTPサーバの認証が必要な場合は、パスワードを2回入力を入力する
  • DNS Options
    • [Primary DNS IP Adress] ・・・ /etc/resolv.conf の設定と違うDNSを使用したい場合に入力する



設定が正しいことを確認するために、テストメールを送信します。
[Send a Test Email] をクリックします。



下図のダイアログが表示され、"Success!"と表示されたらメール送信の成功です。



下図のようなメールが届きます。



3.3.通知メールの宛先設定


閾値チェック結果のメール送信先を設定します。
複数作成できますが、ここでは、「管理者」という宛先を1つだけ登録してみます。
[console]→[Notification Lists]をクリックすると、下図のページが表示されます。
[Add]をクリックします。



下図のページが表示されたら、以下の項目を入力して、[Create]ボタンをクリックします。
  • General Settings
    • [Name] ・・・ この宛先の名前を入力します。
      ここでは、"管理者"を入力します。
    • [Descprition] ・・・ この宛先の説明を入力します。
      ここでは、"管理者" を入力します。
    • [Email Address] ・・・ メールアドレスを入力します。


3.4.ダウンメールの宛先設定


監視中のデバイス(サーバ、ルータなど)がダウンしたときに通知するメールの宛先を設定します。
[console]→[Settings]→[Thresholds] をクリックすると、下図のページが表示されます。
[Dead Host Notifications Email] にメールアドレスを入力して、[Save]ボタンをクリックします。
なお、[Dead Host Notifications Email]で設定する宛先は、全てのデバイスのデフォルトになります。
デバイスごとに宛先をかえたい場合は別のページで設定します。(後述)


実際に監視中のデバイスを停止して、ダウンメールが送信されることを確認してみます。
[console]→[Devices]をクリックすると各デバイスの状態を見ることができます。
下図のように [Status] が "Down" と表示されると、メールが送信されます。


下図は、デバイスのダウンを通知するメールです。


停止したデバイスを起動すると、下図のように [Status] が、"Recovering" になります。


しばらくして、[Status]が "Up" に変わると、ダウンしたデバイスが復旧したということでメールが送信されます。


下図は、ダウンしたデバイスが復旧したときに通知するメールです。


なお、デバイスごとにメールの宛先を設定することもできます。
[console]→[Devices]で、下図のような各デバイスごとのページを表示すると、[Thold Up/Down Email Notification]という設定項目が追加されています。この項目を使用すると、以下のように個別に通知先を設定できます。
  • Disabled ・・・ 通知しない
  • Global List ・・・ 上記 [console]→[Settings] で設定した宛先に通知
  • List Below ・・・ 上記3.3で設定した宛先をメニューから選択して通知
  • Global and List Below ・・・ Global List と List Below の両方へ通知

3.5.閾値チェック内容の設定 


ここでは、例として、ローカルホストのログインユーザー数を監視設定してみます。
ログインユーザー数が1をこえたら、アラートメールを送信するように設定します。
[console]→[Thresholds] をクリックすると、下図のページが表示されます。
[Add]をクリックします。



下図のページが表示されたら以下の項目を入力して、[Create]ボタンをクリックします。
  • [Host] ・・・ チェック対象のホストを選択します
    ここでは、ローカルホストを選択します
  • [Graph] ・・・ チェック対象のグラフを選択します
    ここでは、"Logged in Users" を選択します
  • [Data Source] ・・・ チェック対象の値を選択します
    ここでは、"users" を選択します



下図のページが表示されたら、以下の項目を入力して[Save]ボタンをクリックします。
  • Alert High / Low Settings
    • [High Threshold] ・・・ ここで設定した上限値を超えたらアラートメールが送信されます。
      ここでは 1 を入力します
  • Other Settings
    • [Alert Notification List] ・・・ アラートメールの送信先を上記3.3で作成した宛先から選択します。
      ここでは、"管理者" を選択します



実際にローカルホストのログインユーザ数を増やして、アラートメールの送信を確認してみます。
[console]→[Thresholds] をクリックすると、下図のページが表示されます。
ローカルホストのログインユーザ数が 2 になると、上記で設定した監視項目の "Localhost - Logged in Users [users]" が赤く表示され、アラートメールが送信されます。



下図は、閾値の上限を超えた場合に通知されるアラートメールです。



ログインユーザ数を 1 に戻すと、下図のようにグリーンで表示され、ノーマルな状態に戻ったことを通知するメールが送信されます。



下図は、ノーマルな状態に戻ったことを通知するメールです。